その昔、フォンテ一ヌブロ一の森の真ん中に泉があった。森の鳥獣達が集まって生息していた。
狩猟をこよなく愛した歴代のフランス王達は この泉のそばに城館を建てた。
いつの時代にも この城館の住人であった君王達によって 安らぎの我が家として常に整備され 各々の趣向が凝らされてきた。
カペ一王朝の時代からナポレオン三世に至るまで フランスの王達が常時ここに住んでいたど言う。
森の中に5つの中庭を囲むように豪壮な宮殿の各棟が建っていて、ルイ9世(サン・ルイ)、フランソワ1世、ルイ14世、マリ一アントワネット、ナポレオン三世の時代まで600年近くのさまざまなフランスの建築様式を見ることが出来る。そういった面ではベルサイユ宮殿よりはるかに歴史は深い。
1814年にエルブ島に流される直前に、ナポレオンが近衛兵と別れを惜しんだと言う「馬蹄形の階段」が有名。
このフォンテーヌブローの街から約10キロ離れた所にあるバルビゾンは田園風景画でよく知られたミレーやコロー、ド・ラペニャ、ルソー、バルビゾン派と呼ばれる自然を愛した芸術家たちが過ごした村として有名。
バルビゾンにはミレーのアトリエを保存する記念館、バルビゾン派の数多くの画家が利用したガンヌの宿などがある。100年前から時間が止まってしまった様な静かな印象的な場所である。
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